https://logmi.jp/tech/articles/325052
lacolaco氏:今日は「Angular Universal」という、Angularのサーバーサイドレンダリングを主に扱っているプロジェクトで、最近新しいおもしろいものが始まっているので、Node.jsコミュニティのみなさんにも共有したいなと思ってもってきました。コメントなど、お待ちしています。
自己紹介です。私、lacolacoといいます。Google Developers Expertという、認定エキスパートをやっています。また、Angularのコントリビューターなどをやっています。「Twitter」のアカウントは「laco2net」です。
今日のお品書きですが、LT(ライトニングトーク)ということで、前半は、Angular Universalについての簡単な振り出しをしたあとに、後半は「Clover」という新しいプロジェクトについて紹介をしたいと思います。
まずは、Angular Universalの現状について。何年か前にも、Node学園かNode学園祭かのどちらかで、Angular Universalの話をした覚えがありますが、Angular Universalは、Node.js上でAngularを実行することに関するいろいろなものが入ったプロジェクトの名前です。
アイソモーフィックやユニバーサルなどが一時期流行りましたが、名前はユニバーサルという、ブラウザーもサーバーも含めて、どこでもみたいな感じです。
主なトピックは、サーバーサイドレンダリングと、プリレンダリングです。静的サイト生成だったり、デプロイ前にレンダリングしたりという監視と、サーバー上でレンダリングして返すという監視の2つが大きい監視です。リンクは、ソースコードやドキュメントに書いてあります。
ざっくりとした概要ですが、たぶん世のサーバーサイドレンダリングとそんなに変わらないと思います。
まず、アプリケーション、SPAがブラウザー用にビルドすると、HTMLとJavaScript、CSSみたいな、デプロイすればブラウザーで動くものができあがります。
もう1つ、Node.jsで動かす用のNode.jsのエントリーポイントがあります。それがmain.server.tsみたいな感じであって、こちらはこちらでビルドします。
ビルドする時に、Browser Buildを一部取り込まないと、サーバーサイド上で同じコードを実行できないので、ソースコードの大半はブラウザーにも読み込まれて、サーバーにもどちらにも、ビルドに取り込まれます。
完全に生成し終わってて、ブラウザー上ではJavaScriptが動かないというパターンはそんなに多くないと思います。なので、ブラウザー上に出ていって動くようにビルドする必要があるし、サーバーサイドで動かすようにビルドする必要があって、2回ビルドが必要なんですね。
サーバーでやることは、Expressだったら基本的にはこんな感じです。リクエストが来たらパスがレンダーして返します。
Angular UniversalをExpressで使う時は、サクッと導入ができます。express-engineをインポートして、Bootstrapの設定をいじって、あとはレンダーすればいいです。
Angular UniversalをExpressでやるだけだったら、コマンド1個叩けば必要な設定などが全部生成されるので、3分ぐらいでSSR準備ができます。
これが今のAngular Universalの現状で、つまり順当に愚直にSSRするだけなら、特に困りごとはありません。そこで生まれたプロジェクト「Clover」がどういうものなのかを説明します。
これは、まだ実験的なプロジェクトで、2021年4月に突然プルリクエストが飛んできて、明らかになったプロジェクトです。なので、まだぜんぜん安定していないし、機能も足りていないです。