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すずけん氏(以下、すずけん):簡単に自己紹介します。鈴木健太郎といいます。Twitterは「すずけん」という名前でやっています。39歳です。新卒はWebディレクターからスタートして、今はTimersという会社でLead Product Managerを務めています。(スライドを示して)このあたりが会社の遍歴です。

私の担当している運営サービスを簡単に紹介します。Timersでは「Famm」という子育て家族向けのサービスを運営しています。写真の共有や撮影会、ママ向けのキャリアスクールや出張撮影などをやっています。(スライドを示して)私はこの左上の家族向けの写真共有や、動画共有のサービスを運営しています。

プロダクトの理想と現実の乖離

ということで自己紹介は終わりにして、今日お話ししたいことに移ります。

先ほどお話ししたとおり、私はTwitterでPM向けの話や体験記みたいなものを語ったりしています。(スライドを示して)1ヶ月か2ヶ月前ぐらいにこんな画像を投稿したら、いいねを5,000近くと1,000リツイートぐらいいただいて。「わかる、この状況」みたいに、けっこうみなさんに共感いただいた画像です。

これは、海外のPMのコミュニティに投稿されていた画像で、それがおもしろかったので日本語に訳して共有したらバズッたという感じです。しかも、「わかるわかる」「あるある」みたいな感じで共感を得られた画像だったので、やはりみんなこういう問題に遭遇しているんだろうなと。

今日はこの問題について、10分LTで全部は話しきれないので、3つに絞って、「なんでこんな問題が起きちゃうのか」「こんな解決策があるんじゃないか」というのを、Tips的に紹介しようかなと思っています。

開発者の解像度が低くなってしまう問題と対策法

ではまず1つ目です。開発者の理解(解像度)がなぜか低くなってしまう問題。先ほどの『モナ・リザ』のMVPやプロダクトゴールでは解像度が高かったのに、開発者に渡ると急に解像度が低くなってしまう問題。なんでだろう。

1つの問題のケースという感じですが、「プロダクトの提供価値が説明しきれていなくないですか」ということを、まずプロダクトマネージャーの方とかには言いたいなという感じです。

開発メンバーに対してキックオフとかプロジェクト説明をする時に、「こんな機能を開発してください」「この機能はこんなので」みたいな感じの説明を終始していて、「そもそもプロダクトのどんな課題を解決したいんだっけ」とか、「こういう価値を提供したいんです」というところが説明できていないケースがあります。

開発メンバー的には、渡されたり合意した機能仕様書どおりにそのまま開発して「これでいっか」みたいな状況に陥ってしまうので、「結局何作るんだ、これ」「ゴールはなんだ?」みたいな、解像度が低い問題の状況になっちゃうんじゃないかと考えられます。

解決例として「こんなやり方が1例としてあるよ」という提案です。開発内容のWhyとWhatの部分はちゃんと説明する。説明することはみんなやっているかもしれませんが、共感してもらうことがすごく大事なんじゃないかなと。

例えばリーンキャンバスとかバリュープロポジションキャンバスみたいな、ワークショップのようなかたちでユーザー価値とか顧客価値の考えを作ることを時間を取って一緒にやってみたり、見てもらったりするとか。

あとは、顧客ターゲットになり得る人のユーザーインタビューに同席してもらったり、今の時代だと動画を録画して一緒に見るのもいいんじゃないかなと思っています。

プロダクトの提供価値の解像度をちゃんと高めて、それを機能に落とし込んでいくアプローチを取れば、開発者の理解は上がるのかなと考えています。

営業が売りたいものが想定外過ぎる問題と対策法

では2つ目。営業が売りたいものが想定外過ぎる問題です。先ほどの『モナ・リザ』に比べてポップ過ぎるだろう(笑)ということが、なぜ発生してしまうかという問題を紐解きたいと思います。