https://logmi.jp/tech/articles/327383

山口氏の自己紹介

山口隆広氏:ユニファ株式会社の山口と申します。よろしくお願いします。時間もないのでサクサクといきたいなと思っています。

今日は「フルリモート下において、プロダクトマネジメント組織をどうやって立ち上げたらいいのか」という話ができればと思っています。そのため、個人のプロダクトマネジメントスキルのような話はしません。資料が64ページくらいになっちゃいるので、かいつまんで話していきます。

改善についての話をすると前の人をメチャクチャ否定してしまう感じになってしまいますが、その時にはその時なりの正しさがあるので、(前の人を)特に否定するものではありません。

資料が多くなりすぎちゃったので、「おまけ」というページの説明はしませんが、後でぜひ見てください。

自己紹介としては「お父さんなんだな」というところだけ見てもらえればと思います(笑)。あと、人間中心設計専門家でもあります。

同時に8プロダクトを出さなければいけない背景

今回は「ルクミー」という保育のICTのサービスを取り上げていきます。このサービスは2021年の9月にリリースされたものです。

保育施設に子どもが通っているとわかると思いますが、連絡帳などの管理業務がいろいろあります。(スライドを示して)「ルクミー」というサービスでは、オレンジのマークを付けたところ全部を新しく作っています。同時に8プロダクトというのは、実際このぐらいの規模感になってきます。

実際に中を見ていくと、連絡帳1つとってもWebを作らなければいけないし、アプリも作らなければいけないしで、プロダクト数でいうと、2桁作っているのが現実です。

こういうのを見ると、「少しずつやればいいんじゃないですか」「選択と集中ができていないんじゃないですか」と感じると思います。でも実際の園の運用って、1つだけICT化できればいいという話じゃありません。「連絡帳がA社、登降園がB社……」とバラバラになっちゃうと、結局はアカウントが多すぎてつらく、保護者にも説明できなくなってしまうので、できる限り1つにまとまっていることが実は大事です。これが同時に8プロダクトを出さなければいけない背景になっています。

「本当にこの会社に入って良かったんだっけ」というカオス状態からスタート

というわけで具体的な話をしていければと思います。僕はPM部という部署に所属して、部長代理をしています。PM部はPdMとQAがいる部署になっていますが、僕自身はPO(Product Owner)ではなくて、開発本部の副本部長がPOをやっている体制になっています。そのため、僕の役割としてはピープルマネジメントが中心です。

もともとは部長をやると思って入社はしていなくて、プレイヤーとして入社したので、「仕事をいっぱいやるぞ」と言って、どんどん仕事を取っていきました。でも、2020年7月末に「実は当時のMGR(Manager)が退職するので……」という話になっていて、結果的に9月ぐらいからMGRになりました。

(スライドを示して)右のグラフがけっこうひどいことになっていますが、「ルクミー」を出す時にはどうしようもない感じでした。そして今はだいぶ平和が訪れているというのが、これまでのタイムラインや仕事のやり方です。

着任直後にあったことですが、ベテランの人がたくさん辞めたり、毎月開発部で誰か辞めたり。あと、PdMとして入ったら「PdMって何ですか?」「うちにPdMとかないので、もうやめてくれませんか」みたいなことを言われて、「ダメか……」という感じになっていたんです。

「本当にこの会社に入って良かったんだっけ」というカオスな状態になっていたのが、この当時の話です。

HCDサイクルを組織開発に当てはめてわかる大事なこと