https://goodpatch.com/blog/mvp-ui-spec
新規事業などでスピード感を持って開発を進めたい場合や、価値検証のためのMVP(Minimum Viable Product:価値提供可能な最小限のプロダクト)を開発する場合は、必要な機能から優先的に開発したり、開発を進めながら仕様を変更していくことが求められます。このようなアジャイル開発において、仕様書をどのように作成すれば良いか悩む方は多いのではないでしょうか。
この記事では、ユーザー体験を軸に仕様を定義し、スピーディーに開発を行っていくための仕様書「UI Spec」の内容とGoodpatchのプロジェクトでの活用例をご紹介します。
UI SpecとはUI Specification(ユーザーインターフェース仕様)の略です。一般的な仕様書は画面ごとに機能要件を記述するのに対してUI Specが異なる点は、ユースケースをベースにしている点です。
ユースケースとは ユーザーが実際にどのようにサービスを使用するかを示したものです。「ユーザーがプロフィール情報を入力する」など、誰が・なにを・どうするかを端的にまとめて整理します。このユースケースをベースに仕様書をかくことでユーザー体験をベースにした開発を実現しました。
UI Specには以下のような利点があります。
また、UI Specは開発途中での仕様の追加や変更を前提にしています。開発中に生じた変更点や変更理由をUI Spec上に追記することで、仕様がなぜ・どのように変更されたかをチーム内で共有することができます。そのため、UI Specは単なるドキュメントとしてだけではなく、デザイナーやエンジニアのコミュニケーションを記録するツールとしても有用です。
スプリントが終了して次のスプリントに進むタイミングや、ある程度プロダクトが完成しチーム内でレビューを行う際、UI Specを参照することでユースケースに沿って実装されているかを確認することができます。
ここからは、Goodpatchのデザインパートナー事業で実際にUI Specを用いてアジャイル開発を行った事例をご紹介します。
今回ご紹介するのは、新規サービスの開発をリサーチ・企画からデザイン、開発まで一貫して支援するプロジェクトです。
今回のプロジェクトでは、以下の手順でUI Specの作成し開発を行いました。