https://eng-blog.iij.ad.jp/archives/13332
地方拠点の一つ、九州支社で細々と働いています。サーバ・ストレージを中心としたSI業務に携わってましたが、2018年に難病を患い、定期的に入退院を繰り返しながら、現在は技術探索・深堀業務を中心に対応しています。
こんばんわ。九州支社で働く二等兵こととみーです。 技術探索に注力し始めてはや1年を越え、実案件の技術支援もしつつ今日も「言葉しか知らないこと」の中身を知るべく取り組んでいる日々を過ごしています。技術に近いネタをこのブログに書くのは実に2年ぶりぐらいですかね?珍しくそれっぽいことを書いてみることにしました。
私はちょうど10年前、家庭の事情により関東のIT企業を離れて九州のこの地にUターンしました。それからずーっとそこでの仕事を続けてきたのですが、九州でのインフラ構築やクラウド利用に関わるお仕事も中々規模が大きく、当初は「あれ、こんなすごいの作るの?」とか全身震えながら仕事をした時期もあったなぁと時々述懐することがあります。
話がそれました、すみません。 地方でお仕事していて、「ああ、やっぱり東京とは違うなー」と感じるポイントとしていくつか挙げられる中で、今回とりあげるものは、利用する場所と実際に動くシステムの設備間の距離に関する話です。関東在住を続けていたらなかなか気づかなかったんじゃないかというポイントでもある話ですので、何かの参考になれば幸いです。
丁度昨年8月ごろ、ディスプレイカードを新調した時に「ちょっと背伸びをして3DCGを作るツールに触れてみよう」と思ったのがきっかけで、今日に至るまでDAZ Studioという3DCG作成ツールを使ったCG作成が趣味として増えました。このツール、初期のモデリングなどが出来ずとも既に完成されたアセットと呼ばれる部品を使って人や動物、風景を描くことができるという特色を持っており、私のように絵心のない人間でもそれなりの3DCG画像を描くことが可能だったりします。
現在メーカーサイトにて無償で作れるギャラリーを活用し、細々と作品をアップロードしていたりすることもあります。
ここで困ったのがこの3Dツール、ものすごく応答性に敏感であり、なぜかリモートデスクトップなどでつないだ環境ではまともに操作できなくなったりするのです。カーソルを途中で方向転換させたいのに方向転換せずにいつまでもどこまでも先に進んでしまったりとか、目の前でいきなりくるくる(フィギュア:いわゆる人形)がプレビュー画面で回転しちゃったりで全く使い物にならない状況も発生したりしました。
例えば以下のように編集画面の視点を90度切り替えるような操作をします。端末上で操作する分には問題ないんですが、リモート操作だとこれが思うようにできないんです。余計に回転したり、あるいはまったく動かなかったり。気づけばローカル端末を直接操作すれば30分でできるようなことに2時間を費やすことも多くありました。結構描くことをするのってストレス発散になるんですけど、これじゃぁストレスが溜まるだけやん・・
さらに困ったのが、例えばAzure VMなどを使ってGPUインスタンスを使う場合でもこの現象が起きたことです。あれ、GPUの性能じゃないの?でも、ネットワーク帯域はそんなに使用されていないよ、どうしてこんなに動きが悪いんだろう?と悩んでいたら、弊社堂前の登場しておりますこの動画をたまたま見ていてハッと気づきまして。
インターネット・ミニ解説: 通信速度と遅延 なぜ「エッジ」が必要なのか
その後調べてみた結果、まさかのRound Trip Time(RTT)による影響を受けていたことが分かりました。
2022年現在、日本国内は基本的に光ファイバーを用いた信号の送受信によってコンピュータのネットワーク通信を可能にしています。利用者が使う端末とネットワーク間の接続は無線通信を行うことによって担保されているケースもありますが、中核的なところでは光ファイバーを伝って通信設備を潜り抜けつつ通信してるケースの方が多いかと思います。